SD-WAN入門

INTRODUCTION

SD-WANとは

SD-WANとは「Software Defined Wide Area Network」の略で、
ソフトウェアによって仮想的な広域ネットワークを作る
技術・コンセプトの総称を意味します。

ソフトウェアとハードウェアを論理的に分け、WANを仮想的に一元管理できるため、
昨今加速し続けている経営判断や事業展開に対して、「柔軟性」を持ち、「即時的」対応が可能で、
「拡張性」のあるネットワークインフラが構築可能になります。

参考1:Gartnerによる、SD-WANの定義

WANルーターの置換えが簡単

アプリケーションレベルでトラフィックコントロールが可能 (複数のWAN間で)

ハイブリッドWANなどの構築・運用が簡単

NFVなど、追加サービスを簡単・安全に利用可能

参考2:Gartnerによる、SD-WANの長所・短所

長所

・運用管理が簡単
・さまざまなWANを効率的に利用可能
・トラフィックの可視化とセキュリティ向上
・低コスト

短所

・技術や製品が未成熟
・回線品質自体が改良されるわけではない
・利用シーンが限定される
・従来のソリューションよりも独自性が高い
・複数のWANを利用することで管理が複雑になる

出典:Gartner,Inc.「Technology Overview for SD-WAN」-02 July 2015

SD-WANの基本的な仕組み

一般的に、企業は専用線、ブロードバンド回線、LTE / 3Gなどのモバイル回線を用い、WANを構築しています。
SD-WANでは、前述の物理回線をアンダーレイ回線として用いながら、回線種別に依存せずに、オーバレイによる仮想のWAN構成を実現。

これにより、いわゆる「キャリア縛り」が無くなり、複数キャリアによる回線・モバイルなど多種多様な物理回線から、自由にメイン回線およびバックアップ回線を選択し、企業WANを構成できます。
さらに、国内外問わず、同一の仮想的なオーバレイネットワークを一元管理できるようになるため、WANの運用 / 管理における負荷削減が見込めます。

SD-WANの基本的な仕組み

なぜ今、SD-WANなのか?

クラウドやモバイルの普及に伴い、「俊敏性」や「柔軟性」が企業WAN環境に強く求められるようになってきました。
クラウド利用においては、オンプレミスからプライベートクラウド、インターネット上のパブリッククラウド活用へとサーバー移行が急速に進んでいます。その背景としては、常に変化・拡大を続けるビジネスに対応した、ITインフラの拡張性や柔軟性の確保、およびコスト低減へのニーズが高まりをみせている点が挙げられます。

また、ビジネスにおけるモバイル活用も広く浸透しています。政府が推進する「働き方改革」なども一つの契機。外出先や出張先はもちろん、自宅なども含め、従業員が場所を選ばずどこでも仕事できる環境の実現が広がりつつあります。
加えて、IoTビジネスも本格化し始め、モバイル利用は増加の一途を辿っています。

そこで今、クラウドとモバイル、両者をつなぐWANおいても、加速する経営判断や事業展開に合わせて、「即時性」「柔軟性」「拡張性」を持つことが重要なテーマとなっているのです。
従来の堅牢性を最優先とするWANでは、品質やコスト面での要求を満たしながら運用 / 管理することに限界が生じ始めている・・・と思いませんか?

なぜ今、SD-WANなのか?

従来型WANの限界

モバイルやクラウドの増加に伴う、運用 / 管理の複雑化

増加し続けるインターネットトラフィックへの対応

経営のスピードアップやアジャイル化に適応したITシステムの対応

セキュリティ対策の重要性が増加

グローバルネットワークと国内ネットワークでの運用共通化

品質やコストが適切なアクセスキャリアの選定

上記のような、従来型WANに対する課題を解決するのが、SD-WAN技術を用いたWANサービスと考えられています。

SD-WANを用いたWAN構成タイプ

2017年5月現在、20社以上のベンダーがSD-WAN関連製品を扱っており、その特長に応じて大きく4つに分類できます。

1. SD-WAN専業のベンチャー企業で、自社で開発したSD-WAN製品を提供するタイプ

2. DC-SDN/NFVを主力事業とし、SD-WANへ展開するタイプ

3. WANルーターベンダーがSD-WAN技術を取り込み、提供するタイプ

4. WAN高速化製品ベンダーがSD-WAN技術を取り込み、提供するタイプ

提供ベンダー

・20社以上のベンダーがSD-WAN関連製品を販売
・SD-WANベンダーは、大きく4つのカテゴリーに分類できる(2017/05時点NTTPC調べ)

カテゴリー 特長 代表的なベンダ
①SD-WAN専業
スタートアップ
・SD-WAN特化製品群
・ONUGなどで連携
Viptela
Velocloud
CLOUD GENIX
②DC-SDN/NFVからの
SD-WAN参入
・SD-WAN垂直統合
・DC-SDNを展開済
Nuagenetworks
VERSA NETWORKS
③既存ルーター製品への
SD-WAN組み込み
・既存製品をベースにSD-WAN化 Cisco
④WAN高速化製品への
SD-WAN組み込み
・WAN高速化製品をベースに
SD-WAN化
Riverbed
Silver peak
Citrix